ライトノベル レビュー

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「この女学院は、僕がしきります。……僕の事は、お姉様と呼ぶように」
花邑べにお。
後に関東全域の少女から『お姉様』と呼ばれる男子の物語が、今はじまる!
『花使い』と呼ばれる特殊な能力をもつ少女たちの為の女学院に、
実の姉・しらゆきによって転入させられた少年・花邑べにお。
転入の挨拶で「この女学院を支配る」と宣言させられたことにより、
できたばかりの友達とも不本意ながら争うことになってしまう。
べにおの使う《花》の力は圧倒的だったが、そこにはある“いんちき”が隠されていて?
後に“姫百合姫”の名で関東全域の少女たちから『お姉様』と呼ばれる男子の物語がいま始まる!

 最後に姉が左手で僕の髪を整え、ちょいちょいと飾りのヘアピンをつけて出来上がり。
「あのさ……やっぱりやめようよ? こんなの絶対恥ずかしいってば」
「どうして? 恥ずかしい事なんて一つもないわ。ほら、鏡をご覧なさい。制服、とても似合っていてよ」
「何が似合ってるだよ! だいたい、こんなの――」
 と、ぶつくさ言いながら姿見を覗くと――僕はそのまま『うわっ!』と驚いた。
「うわあっ!? な……なんなんだよ! なんなんだ、これ!?」
「その『うわっ』は『似合っている』という意味でいいのかしら?」
「い、いや違うよ! そんな筈ないだろ!」
 嘘だ。
 そんな筈ある。似合ってた。
 それでびっくりして声が出たんだ。
(本当に似合ってる……!! おかしいだろ!? 何でこんなに可愛いんだよ!)
 鏡に映った自分の姿は、びっくりするほど愛らしい。