ライトノベル レビュー

検索結果

ライトノベル レビューでタグ「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」が付けられているもの

ぼくは、僕を取り戻す。またみーくんと呼ばれるために。

 閉じこめられた(継続中)。まだ僕は、まーちゃんを取り戻してはいない。
 外界と完全遮断した密閉屋敷では、家族を殺人犯として疑い合う異常な環境が生み出されていた。もちろん、その最有力候補は、家族ですらない部外者の僕である。わはは。
 ......さて、それはさておき。依然としてこの屋敷に助けは来訪していない。無力すぎる脱出への工作も終わり、食糧も底をつき、大江一族の疑心と嫌悪が頂点に達した時......ついに伏見の姿まで消えた。
 いよいよ、華の全滅に向かって一直線、なのかなぁ。
 うーむ、まーちゃんが恋しいこの頃である。

破綻したマユを直す。僕はまだ、まーちゃんを騙し足りないから。

 三月三十一日。マユが破綻した。
 四月一日。僕は単身、かつて誘拐犯が住んでいた邸宅に足を運んでいた。主観でいうと、元僕ん家だ。今では、その屋敷は『大江家』の所有物となっていた。
 元自宅で待ち受けていたのは、以前の姿を一片も感じさせない増改築。窓にはめ込まれた鉄格子、歪な洋館的風貌。屋内では、家人の景子さんによる鳥肌な歓迎と忌まわしき過去との再会。僕はすべてを受け入れながら、屋敷を探索する。求めるものは、マユがまーちゃんにもどるための何か。
 しかし事態は混迷を極め始める。切られた電話線、水没する携帯電話、大江家の皆さんと共に閉じ込められる僕ら......ら? そうだ。伏見、なんでついてきたんだよ。クローズド・サークルって、全滅が華なんだぞ。
 ......さて僕は。この小旅行中に、みーくんを取り戻し、まーちゃんを救うことができるのだろうか。

電撃文庫
入間人間 : 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃんシリーズ
商品の詳細
無自覚の悪意って、伝染するものなのかねぇ。まーちゃん。
 バレンタインの季節。街では、複数の動物殺害事件が発生していた。
 マユがダイエットと称して体を刃物で削ぐ行為を阻止したその日。僕は夜道で死んだはずの妹(多分)と出会う。
 そして妹っぽいものに遭遇した翌日。
 僕は学校の朝礼で知る。無自覚の悪意の伝染について。
 三ヶ月の短い静穏へ精一杯の反抗を示す惨殺死体事件。最悪な、殺人街としての街興しが、再び始まったらしい。
 あー。この立て役者は、僕の妹(暫定)なんだろうなあ、きっと。
 ……口癖の出番は、あるなら早めによろしく。
  • 文庫: 315ページ
  • 出版社: メディアワークス (2007/12)
  • ISBN-10: 4840241252
  • ISBN-13: 978-4840241250
  • 発売日: 2007/12
電撃文庫
入間人間
商品の詳細
まーちゃん、世界で一番キミを××してる……。 嘘だけど。

御園マユ。僕のクラスメイトで、聡明で、とても美人さんで、すごく大切なひと。彼女は今、僕の隣にちょこんと座り、無邪気に笑っている。
リビングで、マユと一緒に見ているテレビでは、平穏な我が街で起こった誘拐事件の概要が流れていた。誘拐は、ある意味殺人より性悪な犯罪だ。殺人は本人が死んで終了だけど、誘拐は、解放されてから続いてしまう。ズレた人生を、続けなければいけない。修正不可能なのに。理解出来なくなった、人の普通ってやつに隷属しながら。
──あ、そういえば。
時間があれば、今度質問してみよう。
まーちゃん、キミは何で、あの子達を誘拐したんですか。って。
第13回 電撃小説大賞の最終選考会で物議を醸した問題作が登場!